iFI Audio ヘッドホンアンプ
DAC iFI nano iCAN

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ポータブルヘッドホンアンプ
iFI Audio iFi nano iCAN

今回は完全アナログ型のヘッドホンアンプを購入。
iFI Audioとはイギリスの伝統あるAMRというオーディオメーカーのブランドだ。
iFIの理念は、コンピューターやモバイルに親和性を持つ新しい世代に向けて、従来のオーディオの枠組みにとらわれない発想によりハイエンド製品の技術を満載した製品を買いやすい価格で提供すること。
(上記公式ページより抜粋)
安く良い音を体感出来る事はユーザーにとって最大のメリットでありとても共感出来る。

このシルバーの金属製筐体がどんな音を表現してくるのか楽しみだ。早速外観をみてみよう。

裏面にはゲイン切替のDIPスイッチが付いており、他には何やら色々と仕様がプリントされている。
前面のボリュームノブはスームーズでトルクも良く高級感がある。
独自機能のX-Bass3Dホログラフィックサウンドシステムのスイッチが2系統、出力は6.3㎜ステレオアウトが一つだけというシンプルなインターフェース。

後部は電源入力、RCA端子、3.5㎜のミニステレオジャックと、こちらもシンプルだ。

アルミの筐体が重厚感と堅牢さを醸し出す。
ロゴの左下部分には申し訳無さげに、おごそか過ぎて気が付かない位に小さなLEDランプがあり、
起動や充電などを知らせてくれる。

検証には上流ソースにハイレゾ音源をDAP(PLENUE Dを使用)からのアナログ接続で行ってみる。完全にアナログ接続しか出来ないiFI nano iCANでは当たり前の運用方法であるが、LRのRCAか3.5㎜ステレオ入力が選べる。そこで今回は安価な銅線ステレオmini-miniの3.5㎜で接続して、アウト側にはSHUREのSE215を繋げて2曲のレビューをしてみようと思う。

サラ・オレインのCanta Con Me(Flac 24bit/96kHz)では、X-Bassで低域が持ち上がる代わりに中域が潰れてドンシャリ傾向にならないか不安であったが、iFI nano iCANでは全く問題なく、女性ボーカルの艶やかな声の伸び、裏で鳴るストリングスなども丁寧なバランスで聴いていて心地よい。

SOIL&”PINP”SESSIONSのJazz Crime(Flac 24bit/88.2kHz ライブ盤)では、ライブならではのドラムスの生々しい迫力とスピード感、ホーンセクションの息使いなども臨場感良く、オーディエンスのリアクションなども違和感無く楽しめた。ライブ盤を聴く際などにもこの3Dホログラフィックサウンドシステムは適しているのかもしれない。

このメーカーの特徴であるX-Bassや3Dホログラフィックサウンドシステムを実際に使ってみたが、X-Bassは確かに低域が豊かになり、音圧も増し、今回の出力側でのSHUREのSE215の特色でもある低音を「更に」上質なモノにしてくれた。3Dホログラフィックシステムについては、音場が広がり、定位がしっかりした感じがある。レコーディングはスピーカー試聴を前提で行われている事を考え、より自然に聴こえる(スピーカーで聴く様な)音をシュミレートしてくれるというメーカー独自の機能であるが、これがこの機種を選んだ理由の一つでもある。確かに音の広がりやスピーカーライクな音の出かたを体感出来たのには感動を覚えた。

今まで色々と「ポタアン」を試してきたが、このiFI nanoiCANとの付き合いは長くなりそうだ。